しじみの精神安定効果
1.はじめに
しじみは2枚貝としてはアサリとならんで日本人には馴染みの深い貝で、その身は小さいけれども多くの栄養素が含まれています。良く知られている効果は二日酔いに効くなど、お酒をよく飲む機会のある方にとっては肝臓の機能を維持向上させてくれる強い味方なのです。また、肝機能向上だけではなく、貧血の予防や老化防止など多くの効能を持っています。そして精神的にも安定させてくれる効果があります。ここではしじみの精神安定効果について考えてみます。
2.自律神経の乱れを改善する効果
人間関係のストレス、仕事のプレッシャーなどによる不安などによって精神的なストレスは自律神経の乱れの原因となります。その自律神経は交換神経と副交感神経で構成され、身体が活動しているときに働くのが交感神経で、夜休んでいるときや安静時に働くのが副交感神経です。自律神経は呼吸器や消化器などの身体の器官の活動を調整しているため、その乱れは体の不調となって現れます。このことから精神的に安定しているということは自律神経を構成する交感神経と副交感神経の働きがうまくバランスが取れている状態の事をいうのです。しじみに含まれているオルニチンというアミノ酸はそのストレスを緩和する効果があるのです。オルニチンはストレスを感じると発生するコルチゾールと呼ばれる物質の分泌を抑える効果があるからなのです。
3.ストレス緩和効果
しじみに含まれているオルニチンがなぜ、ストレスの緩和に効果があるのでしょうか? 先ほど紹介したようにコルチゾールが影響することに加えてオルニチンが持つ、しじみ本来の肝機能向上の働きが重要です。つまり、ストレスを感じたときにアンモニアが増えると細胞内に栄養分がまわりにくくなることや肝機能にも不都合を生じるのです。このとき、肝臓でオルニチンがアンモニアと結合し毒性のアンモニアを無毒な尿素として排出されます。このように肝臓の内部でアンモニアを無毒化するという作業が行われるのです。つまり、肝臓の機能を安定に保つことがストレスを溜めない基本的かつ重要な意味を持ってくるのです。
4.まとめ
しじみには多くの栄養素が含まれていて肝機能の向上や貧血の予防など多くの働きがあります。そしてそれはしじみに含まれるオルニチンという物質が大きなカギを握っています。このオルニチンには自律神経の乱れを防ぎ、代謝を上げる効果もあって精神を安定させる効果があります。また、血流を改善できることによる睡眠の質を上げることもできます。このように多くの栄養素と効能を持ったしじみを定期的に摂取し続けることで肝臓機能の向上によってストレスから解放され、精神的に安定した生活ができるようになり、睡眠障害の改善などにも効果を発揮します。このような課題を解決するためにもしじみの効果を試してみられてはいかがでしょうか?