しじみ情報局

しじみの砂抜き方法

1.はじめに

しじみが好きになれないという方の多くは、子供の頃に砂抜きがうまくできていなかったしじみを食べた方が多いようです。ただでさえ小さなしじみの身を取って食べるだけでも大変なのに加えて砂が残っているとなるといい印象は持てないのです。しじみを美味しく、旨味成分を活かすためにも砂抜きは大切な工程になります。


2.砂抜きの方法

①1%程度の濃度の塩水(1リットルの水に10gの塩を入れる)をつくってボールに入れる
 →通常の生活環境である汽水域よりも濃い濃度にすることで浸透圧を高める。
②ザルにしじみを重ならないように並べる
 →重なった場合に他のしじみに折角抜いた砂がもうひとつの方に入ってしまう。
③しじみを並べたザルを塩水の入ったボールに入れる
④暗所で夏場なら3~4時間、冬場なら4~5時間程度待つ
 →長ければいいというものではない。
⑤塩水から取り出して濡れた布をかぶせて3~6時間程度空中放置する
 →水分を供給しながらの方法を考える
⑥塩もみをしながら表面の汚れを落としたあとに洗い流す
これで砂抜きは終わりです。なかなか時間の管理が大変です。あまり長くつけてはいけないとは言うものの、夜に寝る前に塩水につけて、朝起きたら塩水からあげ、日中に空中放置するといった時間配分でもいいのです。


3.砂抜き工程のポイント

しじみの旨味を引き出すためにもこの砂抜きの工程は需要です。まずひとつ目のポイントは塩水を使用するということです。しじみが生息している汽水域の0.3%程度の濃度よりも濃い1%程度の濃度の塩水を使用することによってうま味成分であるコハク酸の量が増すのです。二つ目にはザルの中でしじみが重ならないように置くことです。こうすることで上になったシジミが掃きだした砂をしたのしじみが吸い込まないようにしているのです。三つ目は塩水から取り出した後に空中放置することです。こうすることで旨味成分を増加するポイントとなります。また、砂抜きの工程ではありませんが、砂抜き後の保管状態を冷凍保存とすることでさらに旨味成分を増加することができます。


4.まとめ

砂抜きの工程とその後の保存方法でしじみの旨味が決まるので、砂抜きは大切な工程です。決して手抜きをすることなく確実な砂抜きを実施しましょう。砂抜きをすることでしじみの豊富な栄養分を美味しく摂取することができるのです。とはいえ、やはり面倒くさいと感じる方はすでに砂抜きが終わっているものを食材として購入することもできます。ご自身の生活スタイルに合った方法で美味しくしじみの栄養分を吸収できるように努めましょう。

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