しじみ情報局

しじみに含まれるグリコーゲン

1.しじみとグリコーゲン

グリコーゲンとは糖質が変化したもので、炭水化物はその糖質と食物繊維から成り立っています。しじみなどの貝類では食物繊維はないので、炭水化物=糖質と言ってもいいでしょう。つまり、貝類の場合は炭水化物が多いと多くのグリコーゲンを作り出すことができるので炭水化物が多いということはより多くのエネルギーを得られるということになるのです。私たちが良く知っている2枚貝と言えば、あさり、はまぐり、しじみの三つが代表格ではないでしょうか?その中でも大きさとしてはもっとも小さなのがしじみです。しかし、その中にはいろいろな栄養素が詰まっているのです。例えば、あさりと比較するとしじみの炭水化物の含有量はあさりの10倍以上はあるのです。

100gあたりに含まれる栄養素の比較
炭水化物 カルシウム ビタミンB12 ビタミンE ビタミンB2
しじみ 4.5g 130㎎ 62.4μg 1.7㎎ 0.25㎎
あさり 0.4g 66㎎ 52.4μg 0.4㎎ 0.16㎎

炭水化物と言うと麺類が浮かぶ方が多いかも知れません。なかなか炭水化物と貝類は結びつかないイメージですが、しじみは貝類の中でも多くの炭水化物を含んでいます。含まれている炭水化物は多いのですが、カロリーが低いというのがしじみの特徴なのです。


2.グリコーゲンの働き

食事で摂取された炭水化物はブドウ糖という糖類の最小単位の形で小腸から体内に取り込まれます。その一部がエネルギーとして肝臓に備蓄されることになるのです。この肝臓で貯蔵されるものがグリコーゲンと呼ばれています。筋肉中のグリコーゲンは運動したさいに最初にエネルギー源として活用されますが、筋肉内に貯蔵されているグリコーゲンはわずかなので血液中のブドウ糖を取り込んで筋肉中でグリコーゲンに変換されます。このようにして血液中のブドウ糖の濃度が下がると肝臓に蓄えられているグリコーゲンが分解されてブドウ糖になり、血液中の濃度が適正になるまで放出されることになります。それでもまだエネルギーが不足するようなら脂肪がエネルギー源として活用されるようになるのです。このように肝臓に蓄積されるグリコーゲンには肝臓のダメージを修復する作用もあります。オルニチンと相まって、しじみが肝臓に良い効果をもたらすことが期待できます。


3.摂取量とその方法について

グリコーゲンの一日の推奨摂取量は成人男性では1.6mg、女性では1.2mgとされています。これだけの量をしじみの味噌汁一杯で補うのは難しいと思われます。意識をして卵やレバーなどと一緒に摂取するように心がけましょう。グリコーゲンが不足すると成長が阻害されて口内炎や口角炎、また皮膚や粘膜に炎症がおこりやすくなります。一方で過剰に摂取した場合にはグリコーゲンは水溶性ですので余ったものは尿中に出てしまいますので過剰に摂取することを心配する必要はありません。
また、グリコーゲンは酸や熱に対しては比較的安定した栄養素ではありますが、光やアルカリによって栄養成分が分解視野数位といった特徴もあります。しじみのグリコーゲンの効果を期待するためにはしじみの保存時には遮光に気をつけましょう。


4.まとめ

しじみはあさりに比べて多くの炭水化物を含有しています。ダイエット中の方には大敵の炭水化物ですが、これも不足すると健康に弊害を及ぼすことになります。また、オルニチンと共に肝臓の障害を修復することができるなど、しじみの特徴を生かした摂取ができるものと思います。ダイエット中のエネルギー不足を補い、肝機能の維持向上に日常的にしじみを食する習慣を取り入れることで健康的な生活をおくるように心がけましょう。

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